
「古楽器は響きで人を包みこむ」
松本未來さんが生まれたのは東京。10歳の時に大分に家族で移住した。父は松本公博さん。ヨーロッパ中世ルネサンス期の古楽器製作の第一人者だったが、2018年に突然他界。
未來さんは父の跡を継いでカテリーナ古楽器研究所の主となった。現代楽器の原型といわれる古楽器に図面はない。古い文献や絵画などから、その形と音色を読み解くことから作業が始まる。
材料に使うのは主に国東半島の木々。輸入のものでは気候に合わず、壊れてしまうことも。小楽器の音色は真っ直ぐに響いてくる。純粋で曇りのない音が田園に浸透していく。
カテリーナ古楽器研究所